柔整師の現状・問題点
平成25年は6000人という柔道整復師が世に進出され接骨院乱立時代に突入し、飽和状態になっているという認識も定着してきております。
それにより、臨床経験も浅くして、外傷についての鑑別診断・治療というものができない・医師連携も知らないまま開業してしまい、接骨院しての療養費支給対象である【ケガに対しての施術】が行われていないことが現状にあります。
その一つには、養成学校での勉強は国家試験合格という目的が大きく、臨床経験が十分にできないカリキュラムと卒後勤務している接骨院自体が外傷を扱えない、あるいは外傷患者様が来ない環境が定着しているものと考えます。
看護師、PT/OTは3年間の学校カリキュラムの中にも病院実習があり、現場の指導者から生の臨床経験を学ぶことにより、有資格者としての職業倫理と自分の資格に懸ける誇り【プライド】が芽生えます。
しかし、在学中も卒後も必須の臨床実習経験がない柔道整復師は現状の外傷治療スキルでは実践において、ほぼ使えていません。
問題なのは開業後も外傷を診る経験や機会がなく、正しく教えてもらえる指導者もいない為、全く成長できていないのです。
柔整師本来の業務の発展のために
私たちはケガの施術しかできません。
最近は美容・ダイエット、背骨矯正、O脚矯正・・・などかなりの接骨院で扱っているのを散見します。これらの療法や手技は大変すばらしいものであり、利用者が恩恵を受けているのも事実です。
これらがダメだと言っているのではなく、接骨院の看板を上げている以上柔道整復師が主になって行うものではないということです。
また、最近は小手先の集客ノウハウが巷にあふれています。
私たちがまず患者様集客ノウハウを習う前にすべきことは、患者様に良いサービスを提供する、つまり柔整師としての価値とスキルを向上していく努力をし、医療人として、外傷施術が許されている柔道整復師のプライドを保ち、生涯正しい臨床経験を積み上げていく努力をし、正しい医療を患者様に提供する義務があるのです。
そのような課題を解決し、本来の柔整師業務を発展させていくために、平成24年12月に社団法人日本柔整外傷協会を設立いたしました。
社団法人日本柔整外傷協会の目的
個人開業では外傷が来る数も少なく、組織としても弱い立場です。
しかし一人ではなく、同じ志の柔整師が集まり、良いものを出しあい、お互い高めていく。
共に変わり、共に成長する・・・そのような場を作り、本物の外傷が診れる柔整師育成の場としてできていければと思っております。
決して、勉強会、学術会と形式じみた事や手技向上だけに追及した事、伝統を重んじたりする堅苦しい協会ではなく、時代に沿った、新しい提案やウェブの活用、小手先の経営ではなく末永く続くための正当経営法や、今後厳しい医療界で生き残る為の戦略についてもバランスよく提案・実践し、誰もが自由に発言でき、臨床を大切にした討論・検討もおこない、協会も共に成長していく・・そんな現場主義と経営戦略の両立した外傷が診たい柔整師をつなぐ協会にしたいと思います。
柔整師・接骨院業界の今後
今後は間違いなく医療費は削減され、現状の仕事内容では、ますます柔整師界もバッシングをうけて、縮小していきます。
その状況で、ただ指をくわえて、みているのではなく、国民に本当に必要とされる本来の倫理に沿った接骨院へ変わり、胸を張って仕事ができる事が大切です。
また、介護保険が導入され、医療・介護の連携は必須です。間違いなく共存していかなければいけない時代が来ています。
外傷を診るに当たっては医師との密な医接連携も必須であり、医師の正しい診断により私たちはたくさん学び、正しい治療の指導・御教授をいただき正しい医療を進めていくことが、患者様の為なのです。
つまり、他職種とも連携、共存できる正しい医学知識とモラル、ルールを守り、誰もが認める本物の医療人の一員になる必要があるのです。
なりふり構わない集客、臨床経験が少ないにもかかわらず開業というのは、時間がたてば必ずしわ寄せがきますし、なにより臨床経験がないうわべの人間は患者様、医師、同業者に見透かされます。
つまり国民の不信につながり、業界の存続自体が危ぶまれます。
本物の柔整師をめざす!!
外傷が自信を持って治せる柔整師になる!!
医師と連携できる柔整師になる!!
何より自分の後輩、子供たちに自信を持って仕事の事が説明でき、憧れる存在の職業になる!!
もう一度聞きます・・あなたは本当に外傷を完璧に診ることができるプライドを持った柔道整復師ですか?
上記の質問にはっきりyes!!と言える先生になれるよう、先生の求めていたことがこの協会にはあります。